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国際図書館学セミナー報告

第12回国際図書館学セミナー報告

 → プログラム等(開催案内)


日 程:2017年11月18日(土)〜19日(日)
会 場:同志社大学烏丸キャンパス 志高館SK112教室
テーマ:国際的視点で図書館・図書館サービスを考える:日本・中国・北欧・アメリカの実践・思想・課題
発表者:呉  建中(上海図書館前館長)
    劉  暁丹(上海図書館)
    夏  翠娟(上海図書館)
    塩見  昇(大阪教育大学名誉教授)
    川崎 良孝(京都大学名誉教授)
    吉田 右子(筑波大学)
通 訳:劉  暁丹(上海図書館)
    徐   瑛
    呉   桐(京都大学)

 2017年11月18日(土),19日(日)の2日にわたり国際図書館学セミナーが開催された。本セミ
ナーは2001年10月に上海で第1回を開催してから今年で12回を数える。中国,日本,調整年(開催な
し)という3年のサイクルを繰り返し,今年は日本での開催となった。参加者は48名であった(発表者およ
び1日のみの参加者も含む)。
 以下,発表およびシンポジウムを中心にセミナーの報告を行う。発表内容は,各発表者からのご寄稿に報告
者が若干の調整を加えたものであり,演題は当日配布の予稿集記載のプログラムによる。

第1日:11月18日(土)
開会挨拶
 最初に日本図書館研究会(以下,日図研)の日置将之研究委員長から開会の宣言があり,続いて前田章夫日
図研理事長および呉建中上海図書館前館長から開会挨拶が行われた。前田氏からは,今回は日中のみならずア
メリカ,北欧の図書館についての報告もあり,より国際的な視点から現在の課題を見出そうという趣旨である
こと,参加者との積極的な議論を期待していることが述べられた。呉氏の挨拶では,これまでのセミナーが非
常に学術的かつ友好的に開催されてきたこと,自身がすべてに参加できたことは光栄であると述べられた。さ
らに,ここ数年の日中間には若干のトラブルがあったが,このセミナーは変わらず格別に素晴らしく,今日こ
こに集まった若い方々がこれまでの協力と友好を土台としてさらに前進されることを信じている,と締め括ら
れた。

《発表1》
「移行中の中国公共図書館事業について」
呉 建中(上海図書館前館長)
 中国図書館事業の歴史を振り返って見れば,「閉鎖」から「公開」へ,「コレクション中心」から「サービ
ス中心」への移行の軌跡は,我が国の図書館事業のプロセス全体を走り抜けていることが分かる。
 中国古代の図書館事業は,主に官府藏書,私家藏書,寺観藏書と書院藏書の四大藏書体系で構成されている。
中華民国時期の図書館は少し成長しているが,その進展ぶりはかなり遅いものである。新中国の成立後,中国
政府は図書館事業を重点的に推進してきた。2016年までに,中国全国の県クラス以上の公共図書館の数は
3153館に達した。2017年11月,中華人民共和国で初めてとなる公共図書館法が発表された。基本的
な公共サービスを無償提供すること,公共図書館への投資を拡大すること,国家や省図書館に出版物を送付す
ることなどが明文化されている。
 社会やICTの進展に伴い,図書館界全体には大きな変革が起きている。筆者は世代図書館を主張する。第1
世代図書館は図書の貯蔵を中心に,第2世代図書館は貸出を中心に,第3世代図書館は図書を超越し,知識コ
ミュニケーションを中心とした時代になる。第3世代図書館に向けて,2020年に上海図書館東館が開館予
定である。

《発表2》
「日本における公共図書館の現況と課題:市民的教養の育成を主に」
塩見 昇(大阪教育大学名誉教授)
 「図書館奉仕」を明示した図書館法の理念を具体化するサービス活動が進展した1960年代半ばから70
年代の成果の上に,まさにその成果のゆえに80年代後半以降の政治経済・財政政策の下で厳しい状況に直面
し,公共サービスの劣化を招く図書館状況を概観し,それを生み出す社会環境の変化,要因を幾つか指摘した。
その閉塞状況を越えようとする模索の活動やそれに付随する混迷についてもその一端を紹介し,自治体が公的
資金を投入して,無償ですべての市民を対象とする図書館サービスを提供する活動目標,役割設定が問われる
ことを指摘した。
 21世紀になって公共サービス基本法,障碍者差別解消法など公共サービスの劣化に歯止めをかける理念の
法制化も見られるが,それを実態化する活力が地域になければ空文に帰する。人が自らの暮らしと社会の持続
的発展にとって必要な思考と判断ができ,行動する市民として生きるための市民的教養が問われており,生涯
にわたる人の学びを支え,醸成する仕組みの一環として公共図書館の存在意義を一層明確にしていくことが重
要である。特に,世界に比類のない速さで超高齢化に向かう社会において,高齢者を社会活動,地域創生の担
い手として権利と責務を負う主体と意識する学び,減少する若い人の主権者教育に通じる生涯学習の場とし
の図書館のありようを実態化する課題が大きいことを提起した。

《発表3》
「図書館デジタル人文科学プロジェクトに関する手法及び技術:『上海図書館有名人原稿アーカイブナレッジ
ベース』の作成を案例に」
夏 翠娟(上海図書館ネットサービス・センター)

 デジタル人文科学(Digital Humanities)は,現代情報技術と伝統的な人文科学諸分野との融合という特徴か
ら,近年,各関連分野に注目されている。デジタル人文科学はデジタル図書館発展の方向とも見られ,図書館の
豊富な館蔵資源と構造化されたメタデータレコードに基づいて,ビックデータ,セマンティックウェブ,データ
ビジュアライゼーション,GIS(地理情報システム),UGC(ユーザー投稿コンテンツ)等情報技術を利用して,
人文研究者に新しい研究視点,研究方法と研究ツールを提供することができる。これは図書館の優位性であり,
図書館の使命でもあり,またチャンスと挑戦でもある。図書館は,人文科学研究の資料保存とサービスセンター
として,資料管理とサービスを中心とすることから,データ管理と知識サービスを中心とすることに移行してい
る。本講演では上海図書館の「有名人原稿とアーカイブ」を事例として,数年間で行ってきた家譜,原稿,アー
カイブ,古書等文献ナレッジベース,及び「人,場所,時,物事」等基礎ナレッジベースからの探求と実践経験
を組み合わせ,デジタル人文科学プロジェクトの構築方法,構築プロセス,及び技術的枠組みの3つの方面から,
知識サービスに向けられた図書館デジタル人文科学プロジェクトの構築プロセスを報告した。上海図書館は3年
間の探求と実践を経て,リレーショナル・データ,オントロジー,RDF,グラフ・データベース等技術をベースし
たデジタル・ヒューマン・プラットフォームの構築方法,プロセスと実施案を次第に成熟させており,その特徴
はデータアーキテクチャと技術プラットフォームの柔軟性とスケーラビリティであり,ソフト開発のイテレーシ
ョンの中でデータやモデルと機能の改善をサポートすることができ,プロジェクトの構築とシステムの実施への
プレッシャーを軽減させた。

質疑応答
発表2(塩見氏)への質問
質問:日本の図書館界は指定管理者制度についてどう考えているか。
回答:当初は経費節減とサービス向上が目的だったが,実際は経費節減に特化して実施される実態があり政策責
任者側の評価も下がってきた。加えて,営利を追求しない図書館界での導入には問題が多いという認識もあり,
現在の導入率は16.3%である。こうした考え方は日本図書館協会から「公共図書館の指定管理者制度について」
として発表されているのでご覧いただきたい。
発表3(夏氏)への質問
質問:検索したときに国家図書館や百度(バイドゥ)が作成したデータも出てくるのか。
回答:上海図書館のデータのみである。当初はインターネット上の国家図書館作成データもあったが,現在はリン
クしていない。
質問:一般市民が使えるような講習をしているか。
回答:デジタル人文プロジェクトは主に研究者向けであるが,家譜について月1回市民講座を行っている。利用者
へのトレーニングは,家譜の閲覧室にある利用案内と,Web上での質問があったときの回答で対応している。ソフト
自体は誰でも使いやすいことを目指している。

第2日:11月19日(日)
《発表1》
「図書館トリニティのその後:アクセス再考(アメリカを例に)」
川崎 良孝(京都大学名誉教授)
 20世紀後半のアメリカ公立図書館は,サービスの提供(図書館の遍在,特定のグループの利用排除の撤廃,
諸メディアの組み込み),図書館および資料へのアクセスの保障,それに利用者のプライヴァシーと図書館記
録の秘密性の保護が平行して右肩上がりに進展していった時代であった。しかし21世紀に入って,アクセス
の保障とプライヴァシーの保護に揺らぎが生じるとともに,新たなサービスを模索,展開している。この発表
は電子環境を特徴とする21世紀になり,図書館や資料へのアクセスを再考したものである。そこでは特に電
子政府との関わりで,デジタル・リテラシーの重要性を指摘するとともに,長期のスパンでみると図書館は
「図書」という物の提供というより,あくまでそこに含まれる知識や情報の提供を基本にしてきたと把握し,
そうした知識や情報を使いこなすデジタル・リテラシーの必要性が,とりわけ移民,高齢者,経済的に恵まれ
ない人,障害者などの日常生活に欠かせないことを強調した。さらに1890年代から1920年代にいたる
教育の重視が21世紀になって再浮上するとともに,その「教育」の意味や中身が相違することを指摘した。
と同時にこうした「教育」を重視する両時代の社会状況が似ていると結論した。
参考文献
川崎良孝編著『図書館トリニティの時代から揺らぎ・展開の時代へ』京都図書館情報学研究会,2015;P.T.
イエーガーほか著『図書館・人権・社会的公正』川崎良孝・高鍬裕樹訳,京都図書館情報学研究会,2017.

《発表2》
「デジタル人文科学向けの図書館オープンデータサービスに関する探索」
劉  暁丹(上海図書館上海科学技術情報研究所
	情報研究センター)
 中国の図書館はデジタル人文科学に関するオープンデータサービスの分野では始まったばかりで,デジタル人文
科学向けのオープンデータサービスに関する研究もあまりない。本講演では,コンテンツ,プラットフォーム,技
術,オープンサービスモデルの4つの側面から出発し,海外の成熟した案例に学び,画期的な研究を行い,プラッ
トフォームのサポートをベースに,コンテンツ,サービスモデルを中心としたデジタル人文科学向けの図書館オー
プンデータサービスの枠組を探索したことを報告した。中国の図書館業界において,本提案は実用的な参考価値を
持っている。

《発表3》
「自律的学びを醸成する北ヨーロッパの公共図書館」
吉田 右子(筑波大学図書館情報メディア系)
 本発表では,半世紀前に公共図書館の基本的な制度とサービスを完成させ,伝統的サービスを土台に新たな展開
を目指す北ヨーロッパの公共図書館の最新動向を,自律的な学びを醸成するための仕掛けが埋め込まれている実例
を紹介しつつ論じた。北ヨーロッパでは公共図書館が情報・メディアへのアクセス保障を基盤に,知識と情報の提
供,教育のための機会の拡張,文化への接触,他者との出会いや議論の場の提供の場として機能することを,21
世紀の方向性として明確に定めている。さらに北ヨーロッパ公共図書館ではマイノリティグループの文化的包摂を
最優先課題の1つとして掲げ,リテラシーとITスキル修得のための学習プログラムを集中的に提供することで,社
会的・文化的格差を埋める教育装置となっていることを示し,そうしたサービスを存立させるために社会的公正理
念が,新自由主義/市場原理主義への対抗概念として図書館サービスの中心に置かれていることを示唆した。そし
て北ヨーロッパ公共図書館がメディアを通じて自己との対話,他者とのコミュニケーションを通して学びを深めて
いく柔軟性の高い学習空間であると結論づけた。
参考文献
Henrik Jochumsen, Casper Hvenegaard Rasmussen and Dorte Skot-Hansen, The Four Spaces - A New Model for 
the Public Library. New Library World, vol.113, no.11/12, 2012, pp.586-597.

質疑応答
発表1(川崎氏)への質問
質問:近年アメリカにおける図書館の教育的な役割が高まっている。政治が右傾化している中で,ふたたび特定の
価値観を押しつける懸念はないか。
回答:1890年代のようなアメリカの道徳観を教え込む教育的価値観は,2000年代は基本的にはない。ただ
しホワイトネス・スタディーズという研究が文学や歴史の分野でなされている。つまり白人性の研究で,白人性は
中立,自然,無標,不可視のカテゴリーであり,それは正常性や普遍性の試金石ともなっている。白人自体がホワ
イトネスに基づく白人特権というべきものに無自覚である。その点を白人中産階級に非常にかたよっている図書館
員が意識しないと,黒人などマイノリティへの的確なサービスは困難だろうし,結果として,また無意識のうちに
特定の価値観を押しつけるということが起こりうる。
発表3(吉田氏)への質問
質問:ヨーロッパにおける移民受け入れをめぐる図書館の連携はどうなっているか。
回答:移民政策は国ごとのポリシーによって異なる。ドイツの図書館については今後研究していきたいと考えてい
る。

シンポジウム
「国際的視点で図書館・図書館サービスを考える:日本・中国・北欧・アメリカの実践・思想・課題」
 赤澤久弥研究委員の司会により行われた。
 最初に塩見氏から,第1日の呉氏の発表を受けて,中国公共図書館法制定の経緯やポイントについて質問が出さ
れた。呉氏からは,中国では30年前から図書館法制定のよびかけをしてきたが実現しなかったこと,上海市では
「上海市公共図書館管理弁法」,地方の公共図書館では条例が制定されたが強制力はないこと,今回の公共図書館
法は2017年11月4日に公表され,2018年1月1日から施行されることが説明された。さらに,当初は
「図書館法」が提案されたが,最終的には大学図書館を除き,国家図書館は含まれる「公共図書館法」となったこ
と,古書の保存について盛り込まれていること,上海図書館もこの公共図書館法に含まれることが説明された。
 塩見氏からは,日本でも早く正しい情報が伝わるよう望むし,法律で規制するのであれば国の財政的支援も必要
である,との意見が述べられた。
 次にフロアから,デジタル人文学プロジェクトについて,個人に関する資料の公開に制限がある場合どのように
進めているかとの質問があった。夏氏からは,現在は家譜の書誌情報を主に公開しており,テキストで公開してい
るのは明清代のものなので問題ないと思われること,今後個人のプライバシーに関する問題が生じる場合は公開し
ないことも考えられることが説明された。さらに赤澤氏からの,中国では家譜はどのように活用されているのかと
いう質問に対しては,家譜は唐宋代に盛んになり明清代にはほぼすべての人が記録されるようになったこと,中国
では大部分の人が家譜に関心を持っていること,さらに経済や文化,習俗と関連しており,特に地方史,社会史,
人的移動の研究に利用されることが説明された。また,中国近代の学者である胡適の家譜からは唐代最後の皇帝の
息子の末裔であることがわかり,家譜をたどると興味深いエピソードが出てくることが紹介された。呉氏からは,
家譜は総じて主観的な資料であること,これからも家譜は作成されていくので,新しい家譜については慎重に対応
すべきであり公開していないことが補足された。
 さらにフロアからの,美術館や博物館で持っている情報とリンクさせる可能性があるかとの質問に対しては,今
後3〜5年はLinked Dataを使用するが,AI技術の導入も検討していること,上海図書館は現在は美術館や博物館と
の連携を行っていないが,今後の課題であることが述べられた。

 川崎氏からは中国の図書館サービスについて,区図書館や街道図書館などが組織上独立して運営されているが,
経済力や図書館への理解の有無によって格差が生まれるのではないかとの意見が出された。呉氏からは,上海図
書館はOne card through systemを採用しており,1枚のカードで上海市内218の図書館の本が借りられること,
職員の給料や管理運営上の差はあるがサービス面は統一されていること,上海図書館は区図書館や街道図書館に一
定の資料整備費を拠出していることが説明された。
 吉田氏からは,川崎氏からの質問を受けて,北欧の図書館も20世紀は図書が中心であり,「語り合い」は20
00年以降の新しい傾向であることが説明された。そして,もともと図書館に郵便局や行政の出先機関があり,資
金や人的支援を含めて業務が振り分けられていること,行政手続きの電子化が,住民の情報格差を切実なものにし
ていること,公共図書館がITサポートを積極的に行っていることが解説された。さらに,発表の中で「文化」
(culture)をよく使われていたという指摘については,図書館員を“cultural mediator”と呼ぶことがあること,
図書館員の教育の場でも「文化」という言葉を前面に出し,「文化と情報」へのアクセスとよく言われることなど
が説明された。
 さらにフロアから塩見氏に対し,海外では情報弱者へのサービスが進んでおり,中国は地方都市の図書館でもWi-
Fiが普及しているが,日本の図書館には何が足りないのか,という質問があった。塩見氏からは個人的見解も含む
ということわりのもと,図書館において子どもへの丁寧な目配りができていないところはあること,障がい者サー
ビスについての理念はあってもどう形にするかという動きは伴っていないこと,情報環境整備についても,財政を
投入して教育格差を解消するという施策を否定はしないが,今まさに優先的にやるべきであるという点に一貫性が
欠けることが述べられた。
 最後にフロアから呉氏に対し,中国あるいは上海の図書館が海外の図書館とコンセプトや思想の点で異なる点,
そして中国の図書館が抱えている根本的な課題について質問があった。呉氏からは,図書館はこれまでリテラシー
向上を目的としてきたが,現代の図書館はマルチリテラシー向上が目的であること,以前は市民が就業できるよう
にと,図書を通じたリテラシー教育を期待されたが,今はリテラシーがあるだけでは良い仕事に就くことができず,
情報リテラシー,デジタルリテラシーなどさまざまな能力が必要とされることが説明され,図書館は市民の能力を
高めるための環境を整備する必要があり,図書館は変化を求められていると述べられた。
 中国の抱える課題は2点あるとされた。第1に格差であり,かつては物質的要求と社会の供給の不十分が社会矛
盾であったが,現代では「美活」(beautiful life)のための需要と供給のアンバランスである。図書館も量的な
発展から質的発展が求められている。第2に,どのように社会と協力して図書館を作っていけるかということであ
る。経済的に前進するとニュー・ノーマルに入る。PPPも見据えて社会と協力していくことが課題であると述べら
れた。

閉会挨拶
 松井純子日図研事務局長から閉会の挨拶があり,2日間にわたり活発な議論が交わされ大変有意義なセミナーで
あったこと,再来年に中国で開催予定であるので多くの参加をお待ちしていることが述べられた。

おわりに
 12回目となった本セミナーでは,中国と日本にとどまらずアメリカや北欧の図書館の歴史も含めた状況が報告
され,さらには情報資源を世界に発信することから見えてくる,今後の利用者サービスや研究支援の方向について
考える機会となった。上海図書館の呉建中氏,劉暁丹氏,夏翠娟氏,日本側発表者の塩見昇氏,川崎良孝氏,吉田
右子氏,通訳の徐瑛氏,呉桐氏そして参加者の皆様には,本セミナーを有意義に形作っていただき,多くの示唆を
与えて下さったことに感謝する。
                                  (文責:櫻井待子 国際担当理事)