TOP > 『図書館界』 > 66巻 > 4号 > / Last update: 2014.10.31

《論文抄録》
『図書館界』66巻4号 (November, 2014)

新しい批判的図書館研究としての「場としての図書館」(“Library as Place”)研究−その方法論を中心にした考察

久野 和子

 「場としての図書館」研究は,「利用者の生活」という下からの視点と,現在学術的,社会的に注目されている「場」という研究課題を得たことによって,学際的な新しい研究方法と批判的な解釈を展開することとなった。本稿は,同研究の研究意義,研究方法,特色について,具体的な概念や研究例をあげて検討し,その高い学術的価値を明らかにする。方法論として,人文地理学,カルチュラル・スタディーズ,エスノグラフィー,批判的実証主義,そして研究の枠組みとして,「第三の場」「社会関係資本」などを取り上げる。

(くの かずこ 神戸女子大学)