比較図書館情報学研究グループ

連絡先:大城善盛
    zoshiro@kyoto.zaq.jp(@は半角に置き換えてください)

設立年月:2019年1月
活動地域:京都または大阪/活動状況:年6回例会を開催

研究の趣旨:図書館業務検討及び図書館情報学研究を、国際的、地域的、歴史的観点から行う。

【2023年活動】

日本図書館研究会 第65回研究大会

2024年3月9日(土)3:10p.m. -3:40p.m.

 発表者:大城善盛氏,大平睦美氏,瀬戸口誠氏,漢那憲治氏

 タイトル:21世紀のイギリスにおける学校図書館の状況に関する考察

 <開催後の報告>

日本図書館研究会の第65回研究大会の第1日目、グループ発表が行われ、比較図書館情報学研究グループからは、大城善盛氏, 大平睦美氏, 瀬戸口誠氏, 漢那憲治氏によって「21世紀のイギリスにおける学校図書館の状況に関する考察」のテーマで発表が行われた。

BMG Researchの2023年公表のNational Survey to Scope School Library Provision in the UKに基づき、イギリスにおける学校図書館の状況が紹介された。その調査結果を信頼すると、約3,150校が「独立の図書館」を有していないことになり、日本では考えられないことであった。

イギリスには学校図書館に関する国の法律がないことが主要因のように思われた。イギリスの状況はアメリカやオーストラリアとは大きく異なっていることが判明した。

11月特別研究例会

11月25日(土)1:30 p.m. -5:00 p.m.

  発表者: 原田 安啓氏(元姫路大学教授)

 タイトル:「奴隷解放宣言から公民権運動期に見る全米大陸の黒人図書館員の道のり Part2」

 発表者:大城 善盛氏(元同志社大学)、浅川 功治氏(甲南学園甲南小学校)

 タイトル:「20世紀以前(19世紀の)のアメリカの公立学校の図書館」

 特別招待講演者:呉 東根氏(I-LISS会長)

 タイトル:Current Status and Future Prospect of Korean Public Libraries, with a special regard to  after-COVID 19 Pandemic Situation

 場所:日本図書館研究会会議事務室

 (I-LISS Japan Chapterの2023年度研究大会と共催)

<開催後の報告>

 この特別例会では、I-LISS会長の呉東根氏が閉会の挨拶をなさり、このような盛大な会議は久しぶりだと言ってくださった。そして、今後は、日韓の図書館員や図書館学研究者が交流を深めることを提案された。比較図書館情報学研究グループは現在のところ、文献に拠る比較図書館研究を行ってきているが、人物の交流に拠る比較研究は新たなるアプローチのように思われた。

*なお、日本図書館研究会の2024年3月の研究大会における比較図書館情報学研究グループの研究発表のテーマは、「21世紀のイギリスの学校図書館の状況に関する考察」で、発表者は大城 善盛氏、大平 睦美氏、瀬戸口 誠氏、漢那 憲治氏の予定である。               

5月研究例会

5月11日(木)6:00 p.m. – 8:00 p.m.

 発表者:大城 善盛氏(元同志社大学)

 タイトル:「20世紀以前のアメリカの学校図書館」

 場所:神戸女子大学

<開催後の報告>

 19世紀のアメリカの学校図書館について議論し、前提となる同時期のアメリカの学校教育を考究する必要性を確認した。学校教育に関して明るい会員が担当してリサーチを進めていくこととなった。

5月27日(土)10:00 a.m.-12:00 p.m.

 発表者:沖田 克夫氏(NPO accessLib理事長)・前川 和子氏(桃山学院大学大学院特別研究員)

 タイトル:「インターネット時代の出版を経験して:山本順一先生古希記念集」

 場所:大阪府立中之島図書館

(日本図書館研究会図書館学資料保存研究グループ2023年5月研究例会と共催)

<開催後の報告>

 『山本順一先生古希記念集』の出版に関係した沖田氏より、出版にまつわる経緯を伺った。NextPublishing Authors Pressについて、これからの出版界における可能性を大いに感じる内容であった。

4月研究例会

4月23日(土)10:00 a.m.-12:00 p.m.

 発表者:大城 善盛氏(元同志社大学)

 司会:坂下 直子氏(神戸女子大学)

 タイトル:「アメリカの学校図書館史を理解するために:ウィーガンド(W. A. Wiegand)の図書館史観(試論)」

 場所:大阪府立中之島図書館

(日本図書館研究会図書館学資料保存研究グループ2023年4月研究例会と共催)

<開催後の報告>

 比較図書館情報学研究グループは、2022年度は全米学校図書館基準の歴史を考察し、基準で示されている理念(理想)と現実の落差の要因の一部でも解明できたらと研究に取り組み、2023年3月の日本図書館研究会研究大会でそのテーマで発表した。その時点で、発表の際にいくぶん取り入れたウィーガンドの著作に関しては不完全な理解に終わっていたこともあり、ウィーガンドの『アメリカ公立学校図書館史』の概要を紹介し、第4世代の図書館史家に入ると言われているウィーガンドの図書館史観を紹介した。