日本図書館研究会評議員会報告

とき2007年6月3日(日)13:30~17:00ところ京大会館議題0) 2007-2008年度役員選挙結果報告、選出理事会報告及び通信評議員会報告
1) 2006年度事業報告
2) 2006年度決算報告
3) 2006年度監査報告
4) 2007年度事業計画案
5) 2007年度予算案
6) 意見交換議長前川敦子(大阪教育大学図書館)


審議の概要

 川崎良孝理事長の挨拶の後,議長に前川敦子氏を選出して審議を行った。その概要は以下のとおり。

0)2007-2008年度役員選挙結果報告,選出理事会報告,通信評議員会報告及び評議員の繰り上げ当選について

 選挙管理委員会の垣口弥生子委員長より,役員選挙の結果が報告された。今回の投票率は33.6%で,前回に比べて約5%,実数で約20人増えており,投票率の上昇は大変好ましい。しかし,評議員の第8区四国ブロックで,当選に必要な3票以上獲得者がなかったため,規定により再投票を実施した。役員選挙の結果は別紙のとおりである(『図書館界』59巻1号参照)。また,同じく評議員の第6区(近畿ブロック)で当選された呑海沙織氏が推薦理事として承認されたので,次点の田村俊明氏が繰上げ当選となった。なお,今回の選挙では,投票用紙が未着の会員がいたことが分かり,今後投票方法の検討を行う。投票用紙が未着の会員への再送を検討し,改善を行いたい。

 次に西村一夫事務局長より選出理事会の報告があった。2月19日に選出理事会が行われ,飯田寿美,木下みゆき,竹島昭雄,呑海沙織,渡邊隆弘の5氏を推薦理事候補として決定した。その後,通信評議員会を行い,各候補について可否を問い,その結果5氏とも承認された(『図書館界』59巻1号参照)。

1) 2006年度事業報告

 会員の動態は,入会(個人34名,団体5件),退会(個人72名,団体19件)で,個人の退会者のうち34名が会費滞納による除籍である。2006年度末の会員数は917名で,前年同期より38名の減となった。主な活動として,『図書館界』第58巻の発行,第48回研究大会および図書館学セミナーの実施などである。

質疑と意見

*(評)は評議員,(理)は理事を指す

  • (評)研究大会での会務報告の時に研究委員会,編集委員会の報告がなかった。また,報告についての質疑がなかったがどうしてか。
    (理)議事進行上での不手際であり,今後は必ず質疑を行いたい。
  • (評)研究奨励賞の授与式は例年研究大会初日に行われていたが今回はなかった。
    (理)連絡ミスにより受賞者に出席の要請が抜けていたが,大会2日目に授与式を実施した。
  • (評)研究大会の日程が「土日」だったので,公共図書館の人が参加しにくかったようである。せめて一日は参加できるように「日月」という日程で行ってほしい。
    (理)従来から「日月」の日程が続いていた。結果的に会場の確保に制約があった。今後とも内容も含め検討をしていきたい。

*2006年度事業報告を承認

2) 2006年度決算報告および3) 2006年度監査報告(いずれも『図書館界』59巻1号参照)の提案

 西田監事から監査報告があった。*2006年度決算報告および監査報告を承認

4) 2007年度事業計画案

 2007年度事業計画案(『図書館界』59巻1号参照)を西村事務局長が説明。

5) 2007年度予算案

 2007年度一般会計予算案,同特別会計予算案,同第2特別会計予算案(『図書館界』59巻1号参照)を西村事務局長が説明。

質疑と意見

  • (評)研究大会の日程は決まっているのか。
    (理)2008年2月17日あたりを考えているが,ご希望があれば出してほしい。なお,図書館学セミナーは11月11日~12日に「多文化社会と図書館サービス」(仮)をテーマに行う予定である。
  • (評)点訳の予算として20万円を計上しているが対象となる会員は何人か。
    (理)対象者は1人で,年間に二つくらいの論文を送っている。
    (評)メールで送るとかの工夫をして経費の圧縮ができるのではないか。
  • 研究大会だが2月10日~11日という日程はできないか。
    (理)このあたりは大学入試があるころで難しいが検討したい。
  • 事前に意見として出したが,この評議員会についてもう少し詳細な記録がほしい。(注:事前意見は次の通り「お願いというのは,評議員会の内容について,議事録とまではゆかなくても「報告」を「界」にのせてほしいということです。川崎理事長のごあいさつにも「実質的な最高議決機関」とありますが,たしかに全国からの意見が直接よせられる重要な機会ですので,なんらかのかたちで「界」にくわしく報告をのせていただきたいということです。大変かもしれませんが,発言者の記名入りであれば理想的と考えます。ご検討くださいますようにお願いします。」)
    (理)毎年評議員会報告を『図書館界』に掲載しているがこれではだめか。
  • (評)『図書館資料の目録と分類』の改訂が予定されているが,障害をもつ学生に対する演習の授業の教材で困っている。アイマークはついているが,演習の教材を研究会で考えていただけないか。
    (評)一般に出版社にデジタルデータをもらえば,それをソフトで音訳できるので,これを使うのも一つの方法だろう。
  • (評)組織強化費として5万円計上しているが,具体的に何かする計画はあるのか。
    (理)個人情報の取り扱いのこともあって現在は大変やりにくくなっている。なんとか強化したいということで担当理事を3名にした。
    (評)組織強化はなかなか難しい。理事だけではなく評議員も含めて考えていかないと前に進まない課題だ。
  • (評)国際図書館学セミナーの日程は決まっているのか。また,上海市図書館学会との交流費として60万円計上しているが何に使う予定か。
    (理)日程は10月17~19日でテーマとして「図書館法を考える」を予定している。予算は研究会から派遣するメンバーの交通費等である。
  • (評)研究奨励賞だが,一年に一つと決めているのか。選考の基準について成文化されているのか。研究を奨励する賞であるから少し基準を緩くして該当者を多く出してはいかがか。予算面での制約はあるかもしれないが。
    (理)奨励賞に当たるようないいものがあればもっと受賞者を出したいと思っている。「佳作」として出したこともあったが,研究を奨励するための賞であるのでこれからはすべて奨励賞とする方向で進めたい。
  • (評)「現場からの提言」(以下,「提言」)への投稿であるが,載せるに値しないと判断する場合もあるのか。
    (理)論文の場合には外部の方の査読も行うが,「提言」は委員会内部での読み合わせで掲載を決めている。
    (評)いままでに『図書館界』に掲載しなかった例はあるのか。
    (理)一点だけあった。それは会議資料的な内容だったことによる。
    (評)論文を査読した結果,掲載しないとなったが,それを「提言」として掲載したことはあるのか。
    (理)論文と「提言」の枠をわけてあるのでこうしたことはない。
  • (評)先の九州ブロックセミナー実施にあたっての問題についての報告がなかった。ブロックセミナーは誰でも会員がやりたいと言えば,たとえばマイナーなテーマでもやれたりしている。これは問題ではないのか。
    (理)九州ブロックセミナーの件については,その顛末を記した文書を評議員全員に配布するとともに,理事会としての見解を『図書館界』58巻5号に掲載し,一応の処理はすんだと考えたのでこの場では報告しなかった。今回の見解の中でブロックセミナー開催にあたってのその位置づけや手だてなどの再確認をした。
    (評)何人かの会員の提案で行うということもわかるが,スムーズにいけばいいがそうでないこともある。
    (理)その懸念はわかるが,評議員が一人でブロックを見渡すのは無理がある。日図研のセミナーとしてやれるように今後とも努力していきたい。
  • (評)雑誌に記事を書いたりしているが,『図書館界』は論文が中心だと言われているが,もう少し幅広く考えてもいいのか。
    (理)論文は理論面が必要となる。「提言」として書いていただければいいのではないか。

*2007年度事業計画案,2007年度一般会計予算案,同特別会計予算案,同第2特別会計予算案のいずれも承認。

6) 意見および情報交換

  • 議事進行についての意見ですが,議案の採決は拍手ではなく,挙手で行ってほしい。
  • 名古屋市では司書の新採用はない。BMが4台から2台へと減少した。司書職制度を残していこうとするには,司書で入った職員が,そのことを追求していかないと駄目だと思う。
  • 4月に朝日新聞のコラムに4回書いた。何人かの方から反応があり,いろんな場で図書館の問題について声を上げることが大事だと思う。
  • 豊田市で「子どもの読書活動推進計画」を作成した。学校司書が100%入ったが非常勤である。公共図書館がもっと学校などへの働きかけをしてほしい。
  • 浦安市ではこの3月に4人の職員が辞めたが,補充はなかった。かつては職員が45人いたが,今では34人になっている。平均年齢が高くなっている。来年には開館25周年を迎える。
  • 四国では徳島県立図書館が図書費や職員数が多いといわれる。他県が少ないのが問題なのだが,多い図書館が批判されている。
  • 東北ブロックセミナーでは若い人がたくさん参加してとても良かった。岩手県では合併が一段落したが,軒並み図書費が減っている。
  • 東京は三多摩地区を除いて委託の嵐が吹いている。
  • 富山県でも合併が一段落した。学校司書が増えており,この組織化がこれからの課題だ。
  • 司書教諭が発令されて5年になるが,学校間や地域間での格差が大きくなっている。また,学校司書の配置は広がってはいるが,雇用条件は悪くなっている。
  • 研究大会での会務報告で質疑が無かったのは司会のミスであり,こういうことがないようにマニュアルを作る必要があると思う。
  • 研究例会は平日の夜に開催されることが多いが,夜に授業や会議があることもあるので昼間での開催も考えて欲しい。発表内容はぜひ『図書館界』に投稿してほしい。また,ホームページの更新が滞っている研究グループもある。更新するように促してほしい。
  • 東京は委託がどんどん増えてきている。東京都立図書館では日比谷図書館の区立への移管の話が出ている。また,市町村立図書館へできるだけ図書を貸したくない姿勢がある。NPO法人で共同保存書庫つくりを進めている。

出席者

《評議員》(北海道)渡辺重夫,(東北)片野裕嗣,(関東)長田薫,鈴木由美子,高浪郁子,藤村せつ子,山本順一,(北陸)参納哲郎,(東海)中斎二三博,田中敦司,(近畿)佐藤毅彦,高鍬裕樹,田口瑛子,田村俊明,土居陽子,深井耀子,前川敦子,松井一郎,脇坂さおり,(中国)田井郁久雄,(四国)東條文規,(九州)種村エイ子,永利和則
出席23人 委任状提出2人 計25人
[評議員定数26人,成立要件14人以上]《理事長》川崎良孝《事務局長》西村一夫《理事》飯田寿美,北克一,木下みゆき,寒川登,塩見昇,柴田正美,志保田務,竹島昭雄,松井純子,山口源治郎,渡邊隆弘《監事》伊藤昭治、西田文男《選挙管理委員長》垣口弥生子《事務局》遠藤眞次郎、塩見富江