日本図書館研究会評議員会報告

とき2009年5月31日(日)13:30~17:00ところ京大会館議題0) 2009-2010年度役員選挙結果報告
  選出理事会報告及び通信評議員会報告
  評議員の繰上げ当選について
1) 2008年度事業報告
2) 2008年度決算報告
3) 2008年度監査報告
4) 2009年度事業計画案
5) 2009年度予算案議長赤瀬美穂(京都産業大学図書館)


審議の概要

 川崎良孝理事長の挨拶の後,議長に赤瀬美穂氏を選出して審議を行った。その概要は以下のとおり。

0)2009-2010年度役員選挙結果報告

 選挙管理委員会垣口弥生子委員長(代理:西村事務局長)より2009-2010年度役員選挙結果が報告された。有権者数847名投票総数274名で投票率32.3%であった。選挙結果は『図書館界』61巻1号に掲載されている。なお,東北及び四国ブロックで当選に必要な3票を得た方がいなかったため選挙規定により再投票を実施した。次に,役員選挙で選出された理事による会議(選出理事会)で推薦理事候補5名が選ばれ,通信評議員会で全員が信任された。これに伴い評議員の繰上げ当選についても合わせて報告があった。いずれも『図書館界』61巻1号に掲載。

1) 2008年度事業報告

 会員の動態は,入会(個人34名,団体1件),退会(個人77名,団体7件)で,個人の退会者のうち33名が会費滞納による除籍である。2008年度末の会員数は827名で,前年同期より43名の減となった。主な活動として,『図書館界』第60巻の発行,第50回研究大会および第6回国際図書館学セミナーの実施などである。

2)2008年度決算報告,および3)2008年度監査報告(いずれも『図書館界』61巻1号参照)を提案。

 決算報告は西村事務局長,監査報告は伊藤監事がそれぞれ報告した。

 いずれも質疑と意見は特になく,2008年度事業報告,2008年度決算報告および監査報告を全員の賛成で承認。

4) 2009年度事業計画案

 2009年度事業計画案(『図書館界』61巻1号参照)を西村事務局長が説明。『図書館界』350号記念特集号について松井編集委員長が,研究大会・図書館学セミナー・研究例会・研究グループについて志保田研究委員長が説明。

5) 2009年度予算案

 2009年度一般会計予算案,同特別会計予算案,同第2特別会計予算案(『図書館界』61巻1号参照)を西村事務局長が説明。

質疑と意見

*(評)は評議員,(理)は理事を指す

  • (評)九州ブロックでは毎年のようにブロックセミナーを開催している。いつも九州ばかりというのも心苦しいので,是非他のブロックでも開催してほしい。
  • (評)愛知ではJLAのつどいを開いており,県レベルの会合を2回開くのはなかなか難しい。他団体との共催というのはできるのか。
    (理)日本図書館研究会のブロックセミナーとして開いており,共催は難しい。
  • (評)予算で雑収入として事務所使用料を2万円計上しているが,2008年度の決算では3,800円である。1回あたりいくらの使用料で,どんな団体が使っているのか。また,予算で2万円を計上しているが収入の見込みはあるのか。
    (理)事務所は1回あたり2000円をいただいている。時間に関係なく1回使えば2000円としている。主に使われているのはJLAの自由委員会で,年に11回使用されている。今回の決算でその分が入っていないが,2009年度の決算で入る予定である。
  • (評)特別会計より250万円を一般会計に繰り入れしているが,いままで『図書館界』の特別号を作成した時に同様に操り入れたことはあるのか。
    (理)いままで特別号をだしたときには支出の雑誌刊行費を増額しているだけで,繰り入れをしたことはない。
  • (評)ブロックセミナーについては地方の団体との共催や協力関係を考慮してほしい。
    (理)各ブロックの事情を考慮しつつ,いろいろな団体と協力して開催する必要があると思う。
  • (評)決算の次年度への繰越金と2009年度予算の前年度よりの繰越金が違うが,おかしいのではないか。
    (理)繰越金が違うのはミスである。これは訂正したい。
  • (評)事務局費が決算では195万円になっているのに2009年度予算では172万円で少ないのではないか。。
    (理)事務局費が多いのは事務局員の交代により,その引き継ぎの経費およびコンピュータの購入経費の増額であり,2009年度はこのことがないので今までの予算と同じ金額を計上した。
  • (評)広告料が決算では19万円と予算の半分になっている。2009年度予算では80万円を計上しているがこんなに多くの広告の見込みがあるのか。
    (理)広告料についても2008年度分の未収分があり,2009年度にはこの分も含めて収入になる予定で多く見込んである。
  • (評)2009年度予算で250万円を繰り入れしているが,支出で予備費が350万円ある。繰り入れしなくても黒字になっているのでしなくてもいいのではないか。
    (理)その通りであるが余裕を見て予備費を計上している。
  • (評)決算で組織強化費が未執行となっている。2009年度も同額の予算を計上しているが,組織強化のために事業計画を持っているか。
    (理)入会案内を作成した時に執行したことがあるが,2008年度は未執行である。2009年度も会員拡大を進めていく必要があるので理事会でその方法を検討する。
  • (評)見本誌や『図書館界』の表紙,目次などをこれぞと思う人に直接送付して勧誘をしてもいいのではないか。
    (理)以前に見本誌を作成して,研究大会や図書館学セミナーのときに受付に置いておき,非会員に配布して入会を勧誘していた。理事会でも検討する。
  • (評)日図研は他の研究会に比べて会費が安いということで以前の評議員会では否定的だったが,いろんな身分の人が働いているので,正職員でない人に会費を安くできないか再度お聞きしたい。また,たとえば初年度の会費を安くするとかも一度考えてほしい。
  • (評)会費を6000円にして,非正規で働いている人については半額にすることを提案したい。
  • (評)正規とか非正規とかなかなか線引きは難しい。個人も必要だが,団体会員も少ないので働きかけを強めてはいかがか。
    (理)いずれも理事会で検討する。
  • (評)収入を自己申告にして,会費を収入に応じた額にしている女性団体もある。他にもこうした動きにならう団体もあり,他の団体のことも調べて検討してほしい。
  • (評)日図研は研究団体なので,どうしても非正規職員の問題などは運動団体である図書館問題研究会や日本図書館協会などから先にという意識がある。
  • (評)研究団体だから後だとかではなく,図書館のどの団体からでも始めたらいいのではないか。
  • (評)団体会員が449団体となっているが,その内訳はどうなっているか,また除籍33名は会費未納ということであるが,督促をしてもなお続ける意思のない人か。
    (理)団体会員の内訳について今はわからないが,分析したい。個人については督促を2回行い,さらに理事が知っている範囲で連絡してもなお入金されないときは除籍扱いとしている。
  • (評)会費の納入期限が5月末日となっているが,納入時期を後ろにずらして,たとえばボーナスが出るころまでにするとかできないか。『図書館界』は難しい論文が多く,専門的な雑誌なので公共図書館の利用者が気軽に手にとって読むという感じではないという意見もある。しかし,全国の公立図書館で購入するようにとの呼び掛けもしてほしい。

*2009年度事業計画案は全員の賛成で,また,2009年度一般会計予算案,同特別会計予算案,同第2特別会計予算案については繰越金の金額修正を含めて採決を行い,賛成16,保留2の賛成多数で承認。

6) 意見および情報交換

  • 会費の減額についてだが初年度だけでも,というのはいい案だと思う。
  • 名古屋市図書館では20ある分館のうち1つでカウンターの業務委託が始まった。今後様子を見ながら拡大していく方向にある。4月には何年かぶりで4名の正規司書を採用した。来年度には新館がオープンするので採用の可能性がある。
  • 団塊の世代の人が結構退職しているが,再雇用が可能なのに家庭の事情でそうしない人が多い。富山市立図書館では上級職の司書をいま2名募集している。富山県では35市町村あったのにいまは15市町村に減っている。システムの統合などがやっと終わった,業務委託はほとんどない。また,92%の小中学校で学校司書が配置されているがすべて非正規だ。
  • トヨタショックで豊田市や田原市で予算が減っている。田原市では図書費が9%減になったが利用は増えている。
  • 大学で図書館学の教員をしている。学生を図書館に就職させたいと思っている。特別会計について聞きたい。新しく刊行する予定のものはどんなものか,また,監事が指摘している刊行物で残部があるとのことだが,どのように処理するのか教えてほしい。
  • 図書館員も多様ですそ野が広がっており,非正規の方も入会してほしいが,正規の職員でも入会していない方は多い。なぜ入っていないのかを調べる必要があるのではないか。他団体の機関誌にかかわっているが,機関リポジトリが広まっている。日図研の編集委員会にもニーズがきているか教えてほしい。
  • ブロックセミナーをぜひとも東北ブロックで開催したいと考えている。
  • 学校図書館に勤務しているが,小中学校では数だけは入っているが,ほとんどが非正規職員だ。学校司書の本当の働きは何なのか発信しないといけない。また,一般の人には学校司書と司書教諭の違いが分かってもらえない。館種を超えた研究ができる日図研の特質を生かして,学校図書館について考えていきたい。
  • 『図書館界』について他の会員に聞いた。60巻記念企画は読みごたえがあった,投稿論文がもう少しほしい,目次に「論文」等の表示があり見やすくなった,350号の文献レビューに期待している。
  • 島根県では学校図書館で司書配置が進んでいる。5年間小中学校司書を配置することに補助が出ている。21市町村が何らかの形で参加している。ただ,フルタイムの勤務が少ないのが残念だ。学校司書の研修について県立図書館で予算がついている。県立図書館で指定管理の話が出たが,図書館協議会が反対した。市町村の動きだが,県内では指定管理者で運営していた図書館が直営に戻っている動きもある。
  • 指定管理で運営する動きは九州でも増えている。小郡市では4月に直営に戻った。
  • 東京都立図書館では4月から日比谷図書館がなくなり,2館体制になった。都立図書館の業務見直しで,協力貸出で刊行後30年の本が貸出不可となり,市町村の図書館に影響が出ている。『図書館界』への意見だが,背に1~6号の表示を丸印で示しているのでバックナンバーが探しやすくてありがたい。ただ,薄い雑誌なので背に誌名等がなく視認性が弱い。
  • 札幌市では約200の小学校,約100の中学校があり,学校司書はこれまでいなかった。学校図書館サポートシステム事業が始まり,また学校図書館アドバイザー派遣事業も行われるようになり,学校図書館が動き出している。
  • 公共サービス基本法ができた経過が不明確で,図書館として評価が難しいが,小泉構造改革路線からの転換であり,一定の評価ができるのではないか。
  • 『図書館界』60巻記念特集は本にして販売してはどうか。
  • 『図書館界』への要望であるが,バックナンバーをネットで公開できないか。
  • 徳島県でも指定管理者がじわじわと入ってきている。徳島市立図書館が指定管理者で運営して2年目に入っている。県立図書館では,県民がネットで予約して市町村で受け渡しするネットワーク図書館の構想がある。
  • 鳥取市立図書館でも指定管理者の話がある。図書館業務は委託になじまないと言っているが,本庁では虎視眈々と狙っている。鳥取大学と米子市,鳥取市,倉吉市,境港市の間で相互貸借など業務提携をしている。また,鳥取大学など2つの大学の構内にBMの駐車場を設けて貸出しをしている。

出席者

《評議員》(北海道)渡辺重夫,(東北)鈴木史穂,(関東)呑海沙織,藤村せつ子,松岡要,(北陸)参納哲郎,(東海)田中敦司,森下芳則,(近畿)赤瀬美穂,狩野ゆき,田口瑛子,前川和子,村上泰子,薬師院はるみ,(中国)奥野吉宏,西尾肇,(四国)松村信子,(九州)永利和則
出席18人 委任状提出4人 計22人
[評議員定数25人,成立要件13人以上]《理事長》川崎良孝《事務局長》西村一夫《理事》飯田寿美,木下みゆき,寒川登,志保田務,高木享子,竹島昭雄,前川敦子,前田章夫,松井一郎,松井純子,山本順一,渡邊隆弘《監事》伊藤昭治,塩見昇《事務局》遠藤眞次郎,高宮寿子