以下に掲載の事業計画案等は、2014年6月1日開催の本会評議員会で承認されました。

本ページには、『図書館界』66巻1号(2014.5)掲載の日本図書館研究会決算・予算・事業計画関連文書のうち、事業計画(案)と各役員による説明・呼びかけ文を掲載しています。決算・予算表等は省略していますので『界』と合わせてご覧ください。
理事長 / 事務局長 / 編集委員会 / 研究委員会 / ブロックセミナー担当


ご意見をお寄せください

 2014年度の事業計画(案)および予算(案)等を,別掲のように作成しました。これについて,会員のみなさまのご意見を電子メール等でお寄せください。
 6月1日(日)開催の評議員会に間に合うよう,6月26日(月)(必着)までにお願いします。電子メールのアドレスは nittoken@ray.ocn.ne.jp です。


2013年度決算報告・2014年度事業計画・予算案


2014年度事業計画等の提案にあたって

理事長 川崎良孝

1

 昨年度の「事業計画等の提案にあたって」では,次のように書きました。

  今期の理事の役割分担では,会の事業推進の要となる編集委員長,研究委員長が大幅に若返りました。『界』の内容,特集,誌面構成,大会やセミナーの内容や運営に,魅力的な提案が委員会から出されることを期待しています。

 こうしたことを書くのは簡単なのですが,歴史が古い団体ほど実行が難しいという傾向がありそうです。昨年度は,研究委員会からの発案で,12月7日にワークショップ「都道府県立図書館のあり方を考える」を開催しました。本会の大会やセミナーは,館種を越えてということと,それに図書館員と教員がともに参加してということが大きな特徴で,それは広い視野の形成と図書館員としてのアイデンティティの形成に寄与していると考えています。一方で,各館種に特有の問題があり,深刻になってきていることも事実です。

 そうした状況を受けて,このワークショップが企画されました。30人弱の人が集まり,そこでグループに分かれて,さまざまな問題を自由に討議しました(『界』65巻6号に報告を掲載)。これはごく当たり前のことに思えます。しかしそうした機会が乏しいことも事実で,参加者には好評で,遠くからの参加もあり喜ばしいことです。ワークショップでは懇親会も持たれ,豊かな人的ネットワークが生まれることも期待したいと思います。

 図書館とは限らないのですが,国際学会などに行くと,20年前とはかなり違う傾向が出ています。パネラーを講演者や発表者として話を聞くというよりも,パネラーは話題提供者でフロアーと積極的に対話をするという方向です。また,充実した討論は小さなグループでという方向もみえますし,“UnConference”というのもあります。これは「図書館と知的自由」について討議を行うというだけで,事前に題目や内容は決定していません。参加者は自由に自分の関心ある題目を出し合い,それをまとめていくつかのグループ(あるいは部屋)に分かれて話し合うという方式です。さらに,国際図書館連盟やアメリカ図書館協会などは,ウェビナー(Webinar)を積極的に活用しています。この語は「ウェブ+セミナー」からの造語で,比較的安価に世界中のだれもが,自分の関心あるウェビナーに参加できます。

 ただし,参加者の自由度の高い企画ほど,企画の運営に難しい面もあるようです。研究委員会が今回のワークショップの経験を踏まえて工夫しつつ充実させていくことを期待するとともに,会員の皆さんの参加をお願いします。

2

 2013年度決算をみますと,一般会計は,単年度の収支が赤字になっています。理事会としては基本的に赤字の構造と把握して努力を続けたいと思います。引き続き会員全体に直接関わる部分,すなわち会費,『界』の頁数,ブロックセミナー,研究大会,図書館学セミナーなどには手をつけないという方針は堅持します。これまでに『界』印刷費,理事会などの費用,原稿料の削減を行ってきましたが,事務局関係の細かいことも点検し,今後も経費削減に努めたいと思います。

 今年度の決算では,特別会計は単年度ですが,黒字の額がかなり少なくなりました。一時は,毎年の特別会計の黒字が200万円ほどになり,1,000万円を図書館研究奨励賞基金に移したりしました。出版物の刊行については,検討が必要です。

 会員数については,本会の財政というよりもむしろ全体としての本会の研究の力量に関わるものとして重要で,引き続き会員の皆さまには,入会の勧誘をお願いしたいと思います。

 以下に収めた事務局長および各委員長,担当からの提案説明,抱負と事業計画,予算案などの内容をご検討いただき,6月1日開催の評議員会(本会の実質的な最高議決機関)の審議に向けて,会員の皆さんが多くのご意見,ご提言をお寄せくださるよう期待しています。お寄せいただいたご意見は,当日の討議資料として活用させていただきます。

(かわさき よしたか 京都大学)


事業計画・予算案の提案説明

事務局長 前田章夫

1.2013年度決算

 2013年度決算は,会員数の減少などに伴い,厳しい状態が続いていますが,経費の節減に努めたこともあり,一般会計の支出はすべての項目で予算を下回りました。特別会計についても収支はほぼ均衡の取れた状態を保っています。

 以下,予算と大きく違っている項目を中心に説明します。

 一般会計の〈収入〉では,「会費」が予算よりも24万円あまり下回りました。個人会員の減少に伴い,当該年度の会費収入が落ち込んだことと,団体会員の減少も影響しています。なお学生会員は昨年度の3名から10名に増加しています。

 会誌『図書館界』の売上げは予算とほぼ同額となりましたが,「広告料収入」については予算を5万円下回りました。広告主の中心であった出版業界等の厳しさは増しており,引き続き努力が必要と考えています。さらに「雑収入」については予算よりも21万円あまり上回りましたが,これは匿名のカンパによるものです。

 一方,〈支出〉に関しては,節減に努めた結果すべての項目が予算額内に抑えることができました。「研究助成費」については,研究大会や図書館学セミナー,ブロックセミナーの開催にあたり,会場費等の経費の節減に努めていただいた結果です。また「雑誌刊行費」は65巻2号から発行部数を1600部に減らし,ページ単価を9800円と100円引き下げた結果です。「国際交流費」は特段の事業がなかったことにより支出はありませんでした。「通信費」については,電子メールの活用などにより6万円余り予算を下回りました。

 特別会計の〈収入〉については,『図書館資料の目録と分類(増訂4版)』を2500部増刷したこともあり,150万円の予算に対して144万円売り上げましたが,『構造的転換期にある図書館』『図書館・図書館学の発展』については予算を大きく下回りました。『図書館の発展を求めて』は販売委託先からの滞っていた入金がありましたが,それ以外での売り上げは大きく落ち込んでいます。『公立図書館の役割を考える』『本をどう選ぶか』『子どもの読書環境と図書館』など,旧刊分はいずれも低調でした。

 〈支出〉については『図書館資料の目録と分類(増訂4版)』の増刷はありましたが,新たな出版物がなかったため,定額の「事務局費」を除き予算を下回りました。全体として次年度繰越金が増えました。

 第2特別会計,いわゆる「図書館研究奨励賞基金」は,2013年度授賞者は2名あり,奨励賞副賞20万円を支出しました。

 このように財政面では一般会計の厳しさが年々増しています。例年のことですが,歳出削減に努めるとともに,個人会員数を減らさず新たな会員を獲得していくこと,団体会員の継続・拡大が大事だと考えています。個人会員,団体会員の入会に向けて,会員の皆さんのご協力を,引き続きお願いしたいと思います。

2.2014年度事業計画案

 ここに提案する事業計画・予算案の審議と承認は評議員会(6月1日開催)の役割ですが,会員の皆さんの声を反映させたいと思いますので,電子メール(アドレス:nittoken@ray.ocn.ne.jp)等で事前に事務局まで,ぜひご意見をお寄せください。

 〈研究活動〉では,『図書館界』の年6回刊行,研究大会,ブロックセミナー,研究例会があります。ブロックセミナーは全国各地で開催することを目指しております。2013年度は愛知県で実施しました。今年度も2ヶ所程度は開催したいと思いますので,評議員,会員の皆さまのお申し出をお待ちしています。なお,今年度は日本において第10回国際図書館学セミナーが開催される予定です。これに伴い,今年度は図書館学セミナーは開催されません。

 〈研究の奨励と会の拡大に関わる活動〉では,「留学生への『図書館界』の無料頒布」が13年目に入ります。これは,図書館研究の奨励と国際交流の一環として,日本で図書館情報学を学ぶ留学生に,1年間を単位にして『図書館界』を寄贈し,図書館研究や図書館の理解に役立ててもらうという趣旨ですが,該当者が近年おられません。是非ご活用下さい。詳しくは78ページを参照して下さい。

 2014年には次期役員選挙があります。会員の皆さんのご協力をお願いします。

3.2014年度予算案

 一般会計の「会費」収入については,個人会員・団体会員ともに会員減少の実態にあわせて30万円減額しました。もちろん新規の入会者を増やすことと継続して会に参加していただかないと,この額のクリアも困難となります。広告料につきましても実態に合わせて30万円に減額しました。出版不況に伴い広告元が減っていますが,これについても新たな広告元の獲得に向けて努力します。

 なお2014年4月から消費税が5パーセントから8パーセントに上がりましたが,2014年度につきましては会費の値上げには結びつかないように,更なる経費の節減に努めたいと考えています。

 〈支出〉については,研究活動の停滞を引き起こさないよう配慮しながら,昨年度の実績を基に,節約できるものを再吟味して計上しています。「研究助成費」については,図書館学セミナーが開催されないため15万円減額しています。また「雑誌刊行費」「事務局費」については,消費税のアップに対応して増額しました。「会合費」「交通費」「研究調査費」「通信費」などについては昨年度と同額としました。「国際交流費」については,近年執行がないため5万円に減額しています。

 特別会計の〈収入〉では,『図書館資料の目録と分類』については,昨年と同様に150万円計上しました。他の出版物については,最近の売り上げ,在庫数なども考慮して全体的に減額しました。

 一方,〈支出〉の方では,NDC新訂10版の改訂が行われる見込みであり,『図書館資料の目録と分類』の改訂版の発行を見越して印刷費140万円を計上しています。

 2014年度は第10回国際図書館学セミナーの日本での開催が予定されており,「上海図書館学会との交流費」を30万円計上しました。また2014年度には2015-2016年度の役員を選出する役員選挙が行われるため,50万円を計上しました。

 「第2特別会計」につきましては,奨励賞対象者を1名として計上しています。

4.事務局との連絡など

 会の財政を支えるのは会員皆様の力です。引き続き会費の前納,会員拡大,資料販売等に皆様の一層のご協力と積極的なご発言をお願いいたします。

 なお,事務所は毎週月・木曜日,午後1~5時に事務局員が常駐しておりますので,連絡はその時間帯にお願いします。ただし緊急の場合以外はなるべくファックス,電子メール,文書でご連絡ください。

(まえだ あきお)


より充実した『図書館界』に

編集委員長 高鍬裕樹

 『図書館界』編集委員長になって1年が過ぎました。編集委員の方々,また会員のみなさまに助けていただきながらの業務でした。任期後半の今年度も,引き続き多くの方々の力をお借りしながら,より充実した『図書館界』にしていきたいと思っております。お力添えをよろしくお願いします。

1.《論文》と《現場からの提言》

 この一年で『図書館界』に掲載された論文は9本,現場からの提言は1本です。論文については,例年と比較して,まずまずの掲載数であると考えております。逆に現場からの提言については,もう少し本数があってもよいのではと思います。 昨年度も書いたことですが,『図書館界』は査読付き論文誌であり,新しい学術研究の成果である論文の掲載が『図書館界』の要です。この点に関して実績を積み上げられたことに,編集委員長として胸をなでおろしております。これからも,会員のみなさまの継続的な投稿をお願いします。 現場からの提言については,論文では表現し得ない実務上の経験や思いを表現する場として,特に現場の実務者の方々に活用していただきたく思います。昨年度は1本の掲載と決して多いとはいえませんが,内容は重要なものであったと考えております。現場からの提言についても,会員のみなさまからの積極的な投稿をお待ちしております。

2.《エコー》

 論文等にまではならない会員のみなさまの声をお伝えいただく手段として,『図書館界』には《エコー》があります。原則として1ページまでの原稿で,昨年度には2本を掲載しました。投稿したい原稿の分量・内容に応じて,こういったカテゴリーもご活用ください。

3.特集・企画等

 単発の企画として,日図研の会員で視覚に障害をお持ちの方2名に座談会を持っていただく「障害者サービスと日図研(仮称)」を準備しております。さまざまな切り口から図書館を考える企画を実現していきたいと考えておりますので,お考えをお持ちの方はお知らせいただけると幸いです。

4.書評・新刊紹介

 昨年度の書評・新刊紹介掲載は16本となりました。これまでに比べると本数を減らしてはおりますが,会員のみなさまにたいして情報提供を行っていく姿勢は変わっておりません。お目通しのほど,よろしくお願いします。また,書評についても投稿を受け付けておりますので,1ページもしくは2ページでご執筆いただき,事務局までご送付ください。編集委員会で採否の判断をいたします。

5.おわりに

 繰り返しになりますが,会員のみなさまの投稿が『図書館界』の軸です。積極的にご投稿いただきますよう,よろしくお願い申し上げます。

(たかくわ ひろき 大阪教育大学)


会員のニーズに応える研究事業を

研究委員長 前川敦子

 研究委員長としてようやく1年間の任を終えました。至らない点ばかりでしたが,会員の皆様のご協力と総勢17名の研究委員の力をもとに各事業を終えることができ,感謝申し上げます。今年度も,館種の枠にとらわれない,理論と実践が有機的に結びついた当会ならではの研究事業を積極的に実施できればと考えています。引き続き,ご協力お願い申し上げます。 以下,研究委員会が今年度担当する事業をご紹介します。

1.研究大会の開催

 2014年度(第56回)研究大会は,2015年2月~3月に,神戸を会場に2日間の予定で開催します。1日目は個人会員と研究グループの研究発表,2日目は図書館に関わる重要なテーマをとりあげたシンポジウムとして開催します。

 大会関連の日程は,本誌66巻3号(9月)に個人発表等募集,4号(11月)に大会予告,5号(2015年1月)に正式な大会案内を掲載予定です。ふるってご参加ください。

2.研究例会・特別研究例会の開催

 日常的な研究・活動報告の場として,主に大阪市内を会場に年間7回程度開催し,記録を『界』誌上に報告するものです。会員・非会員を問わず申込不要・無料で参加できる,広く開かれた催しです。発表に関心がおありの会員はぜひお知らせください。

 なお研究グループは,研究成果の公開を,研究大会のほか,研究例会での発表で行うこともできます。

 特別研究例会は,評議員会の日程にあわせて同日午前中に開催します。本年度は6月1日(日),森茜日本図書館協会理事長をお招きして,京都大学文学部で行います。

3.ワークショップの開催

 昨年12月,初めての試みとして,参加者同士のグループディスカッションを中心に据えたワークショップ「都道府県立図書館のあり方を考える-市町村や大学の図書館との相違点とは?」を開催しました。都道府県立図書館の若手・中堅職員を中心とした盛況な催しとなりました。

 今年度も,研究例会と平行して,若手・中堅の実務担当者が能動的に参加しやすいテーマ設定で企画をすすめる計画です。

4.図書館学セミナーの開催

 本年は,国際図書館学セミナー(11月頃予定)の日本開催年にあたるため,図書館学セミナーの開催はありません。

5.グループ研究への助成

 助成の要件は,会員7名以上で研究グループを構成し,テーマをもって研究活動を実施し,研究大会等で成果報告を行うものです。2年を1期とし,2013/2014年度は12グループに助成を行っています。2015/2016年度の助成については,本誌66巻5号(2015年1月)で募集します。新規グループ,継続グループとも申請が必要です。

 既存グループへの参加につきましては,当該グループ連絡先または日図研事務局にご相談ください。

6. お願い

 会員の皆様の関心・ニーズに応える研究事業を展開したいと考えています。研究例会・大会等のテーマについてのご希望がありましたら,研究委員までお知らせください。

 また,講師のお願い・会場提供のご相談をさせていただく場合には,ぜひご協力いただきますようお願い申し上げます。

(まえかわ あつこ 神戸大学附属図書館)


ブロックセミナーを開きませんか?

ブロックセミナー担当 岸本岳文

 こんどは,あなたのところでブロックセミナーを開催してみませんか。

 ブロックセミナーは,各ブロックの会員の申し出によって開催されます。開催にかかわる経費は,原則として全額を日本図書館研究会が負担します。

 本会の諸研究活動は,京阪神を中心に開催されることがほとんどであるため,ブロックセミナーは会員の最も身近なセミナーとなります。またセミナーの開催は,各地での会員の交流を深めていただく良い機会となるでしょう。ブロック単位での活動を活発にするためにも,できるだけのお手伝いをさせていただきますので,是非ご相談ください。

 みなさんからの積極的な企画をお待ちしています。

 企画については,担当理事の岸本,谷嶋正彦,志保田務にご相談いただくか,下記の事務局あてご連絡ください。
  連絡先:日本図書館研究会事務局
  電 話:06-6731-8739(月・木曜13時~17時)
  E‐mail:nittoken@ray.ocn.ne.jp

(きしもと たけふみ 京都産業大学)


過去の事業計画等