TOP > 概要 > 組織 > 評議員会 > / Update: 2014.8.31
と き:6月1日(日)13:30~16:30 ところ:京都大学 議 題:1)2013年度事業報告 2)2013年度決算報告 3)2013年度監査報告 4)2014年度事業計画案 5)2014年度予算案 議 長:村上泰子(関西大学) 審議の概要 川崎理事長の挨拶の後,議長に村上泰子氏を選出して審議を行った。その概要は以下のとおり。 1)2013年度事業報告(事務局長):会員の動態は,入会(個人44名,団体1件),退会(個人57名, 団体11件)である。 2013年度末の会員数は770名で,前年同期より13名の減となった。主な活動として,『図書館界』 第65巻の発行, 第55回研究大会,図書館学セミナー,ワークショップ,東海ブロックセミナーの実施などである。 2)2013年度決算報告,および3)2013年度監査報告(いずれも『図書館界』66巻1号参照)を提案。 決算報告は事務局長,監査報告は西村監事が報告。 [質疑と意見] *(評)は評議員,(理)は理事,(監)は監事を指す ・(評)「ワークショップ」の参加者は非会員が多かったようだが,その理由は? ・(理)初めての試みで,積極的に参加してもらうべく,ワールドカフェ方式で,参加者同士で深め ていただく企画にした。 参加者のほとんどが20~40代の都道府県立図書館の人で,19名が非会員だった。500円の参加 費をいただき,4名入会してもらった。 ・(評)記録が『界』に載っているが,分かりやすいとは言えない。こういう課題があったということ を列挙してあるだけで,もう少しまとめ方に工夫を。 ・(理)結論を求めるのではなく,参加によって認識を深めるという趣旨なので,記録を読むだけでは 物足りないと思う。参加者の感想をウェブサイトに掲載しているので,併せてお読みいただき たい。 【決算・会計監査報告等】 ・(評)雑誌刊行費は印刷費のみで郵送費は含まれないのか?9800円という単価は安くないように思う。 相見積もりは取っているのか? ・(理)郵送費は含まれない,印刷費のみである。相見積もりも取っている。多様な記事があり組み版 が大変なこともある。またこの金額の中で発送作業もお願いしている。 ・(評)支出の項に「会合費」というのがあるが,会場の使用料と考えていいのか。 ・(理)大半は会場費である。ただ,編集委員会・研究委員会の部分については交通費も含まれる。 会場が日図研事務所なので会場費はかからない。評議員会と理事会の会場費が会合費となっている。 ・(評)会合費というところにも評議員会があり,交通費というところにもある。 ・(理)評議員会の方は会場使用料。事務局では委員会委員の交通費の内訳を確認していないので,会合 費として扱いにしていた。 ・(評)これを見ただけではわかりにくい。 ・(評)組織強化費と予備費の内訳は? ・(理)組織強化費は,入会案内の旗を買って,集会ごとに掲示している。予備費は火災保険料。 ・(評)火災保険料は事務局費に入るのでは。組織強化費についても不明な報告にならないように。 ・(評)ワークショップの経費はどこで処理しているのか? ・(理)研究助成費としてセミナー,例会など一括で支出している。 ・(評)備考欄にワークショップと書かなくてもよい? ・(理)今回は研究例会の1つと位置づけた。継続されるようなら注記が必要と考えている。 ・(評)団体会員の退会について特徴など教えて欲しい。 ・(理)最近,理工系大学の図書館が抜けてきている。公共図書館で予算確保できない館もある。 *2013年度事業報告,2013年度決算報告および2013年度監査報告を全員の賛成で承認。 4)2014年度事業計画案(『図書館界』66巻1号参照)を事務局長が説明。 5)2014年度一般会計予算案,同特別会計予算案,同第2特別会計予算案(『図書館界』66巻1号参照)を 事務局長が説明。 [質疑と意見] ・(評)留学生への『界』の無料頒布は,大学院生を対象とされているが,大学院への進学を希望する研究生 は対象となるのか。 ・(理)特に分ける必要はないと考えている。教員の申し込みという形になる。 ・(評)ブロックセミナーの昨年度の開催は1回だったが,今年度の見通しは? ・(理)今年度は1カ所からは検討したいと聞いている。もう1カ所は,中心となる人がなく検討中である。 ・(評)ブロックセミナーの発表者は会員限定で,会員でない発表者の交通費が出ない。会員外の発表者にも 謝礼は無理でも交通費を出せるよう要望したい。 ・(理)前々からの懸案なので検討させていただく。 ・(評)ブロックセミナーは予算30万でよいのか。ブロックセミナーは,会員のいない他県で開催するには 非会員に協力をお願いせざるを得ない。考慮いただければ。 ・(監)ブロックセミナーは,日図研のイベントは近畿地区が中心なので,地方の人にもということで地方に 出て行くことになった。もし理事会で変更するなら,設立の意図を踏まえて欲しい。 ・(理)ブロックセミナーは予算30万円計上。普通に考えると2カ所での開催になる。3カ所からの要望が出れ ば予備費から充当したい。 ・(評)グループ研究活動助成,2つのグループが休会されている。どのくらい助成されているのか,活動報告 されないと助成は認められないと思うが。 ・(理)2013-14年度は12グループから研究助成の申請があった。予算枠が45万円と限られており,1グループ 3万円をベースに,必要に応じて増額申請していただき,研究委員会で決定して申請グループに配分 した。活動については,研究大会・研究例会での報告,活動内容と収支の報告をいただく。1年目から 2年目は繰越しできるが,それを超えると返金していただく。 ・(評)計画の中で図書館界のウェブページ,OA化の話がない。現状で十分との判断からか。遡及入力もあっ た方がよいのでは。 ・(理)後者は今の段階では計画していない。OA化については,現状でよいとは思っていない。NIIのシステム が終わるので抜本的に考えねばならないと思っている。 ・(評)OA化で可能性が広がるのではないか。例えば留学生への頒布も,現物よりもウェブアクセスの方が 便利と思う。 ・(評)OAが99年以降という理由は,それ以前の部分はCD‐ROMがあったからか。CD‐ROMはXPでは動いたが, 7では動かなかった。可能なら動くようなソフトを。 ・(理)現状にあった情報提供を考えていかねばならない。CD‐ROM含め理事会で考えたい。 ・(評)事務所のアルバイトの賃金が時給900円。委託業者並みだがこれでよいのか。 ・(理)心苦しく思っている,もう少し上げたいと思っているが。 ・(評)地方の公共現場にいて日図研に関係するのは雑誌と研究大会,セミナーぐらい。これらを魅力的にして いただきたい。現場の仕事に関係しているかというと,以前よりも遠くなっている。日図研でないと 得られない魅力が次第になくなってきている。 ・(理)日図研らしさを意識しているが,共通のものがはっきりあるわけではない。 ・(理)現場からの提言や特集では,現場に役立つ記事の掲載を意識している。 ・(評)日図研らしさとしては,数年前の誌上討論がある。 ・(理)ご意見として承る。 *2014年度事業計画案,2014年度一般会計予算案,同特別会計予算案,同第2特別会計予算案は,いずれも全員 賛成で承認。 [主要な意見および情報交換] *日図研が現場の図書館員と研究者を含んでいることの意味は大きい。現場から離れているならそれを どうするか検討いただければ。 *学校図書館法の改正が進められている。日図研でも研究者と学校図書館の現場の司書・司書教諭との 情報共有・研究を深めていければと思う。 *文献をみていると,沖縄の図書館を旅して,基地問題の棚があると思ったらなくてがっかりと書かれていた。 調べると390番台(国際問題)にあるので目立ちにくいだけ。以前はチラシやビラを集める司書もいたが, 今はそういうこともない模様。 *岡山の統計を調べていると,岡山が1位になっているのは,職員1人あたり貸出冊数。つまり職員は忙しい。 経費という面でも岡山は少ない。お金を掛けず職員が少なくて貸出冊数が多い。もう少しいろんな数値を 上げてアピールせねばと思っている。 *司書課程の学生で司書になりたいかを聞くと1~2割。そんな中で会員を増やすのは難しい。非会員の課題に どれだけ取り組んで行くかが会員増には大事と思う。 *多賀城ではツタヤの図書館が入りそうだが,大崎市では,新館を建てるので,市民と声を合わせて協議して 作って行こうという対照的なやり方をしている。その対照的な図書館がどう向かっていくかに興味がある。 震災から3年が経過し,堤防建設等急ピッチに進んでいる。多賀城は沿岸部で早めに進める必要があり 行政主導とならざるを得ない。ある大学で,いち早く復興が進んだところと進まないところで, 住民満足度がどちらが高いかを調査。前者では満足度が低かった。図書館は市民の心の支えになると 考えると大崎の方がよい。 *栃木県の図書館の指定管理者導入率は東京区部を除き一番では。これからも進みそうな情勢。直営時代に 活発でないところが指定管理になっているので,開館時間延長などが評価されて,直営に戻ることはないと 思う。何か知恵があれば。 *滋賀県立は図書費が削られ,貸出冊数が少しずつ減って影響がでている。今は必要なものも少し諦め, リクエストも待ってもらったりしている。職員については生き字引のような人がどんどん辞めていかれる。 自分たちが先輩にしてもらったことをどう伝えるかが課題。 *他の学会・団体と比べるとかなり健全でいい運営をしているとの印象を受けた。魅力的な企画・紙面づくりは 基本的で重要と思うが,組織力はそれだけでは弱まっている気がする。雑誌記事があるから,例会が あるからは,参加する理由にはならない。院生には発表の場としての重要性が高まってくると思う。 現場と研究者のニーズが変わってきているので分けて働き掛けるのが重要。 *名古屋市は司書職制度職員採用していない。係長試験に合格すると司書が係長になり,司書ポストが空くが, 2年ぐらい合格者ゼロが続く。司書職制度を維持発展するのは司書だが,悪循環になっている。 *武雄市の図書館は人が集まるアミューズメント,自治体の考え方としてはまちづくりに視点をもったもの。 伊万里や小郡に議員の視察が増えている。小郡は直営に戻った例,伊万里は市民協働ベースの運営の例として 比較対象。 *東北において会員が増えているが何か秘策があれば教えて欲しい。 *研修の時,プリントをその場で配って書いてもらった。入った後にフェイスブックをみると 「いいね」とあった。 *福岡県がサポート等の支援をしているが,真の支援ではなく公共図書館が肩代わり。こういうところを 図書館側が整理してどうするかを考えていただきたい。 *教える側が図書館に希望をなくすと,本気でやりたいと思わなくなるのでは。現実を教えなければ ならないのが辛いが。 *子ども読書活動推進計画を作る主体は図書館と市教委に決めつけられている。これはどういうふうに 考えられるのか。 *積極的に図書館側が採るべきと思う。図書館が担うと弱い部分もあるがイニシアチブをとって関係部署を 集めることで読書推進は図書館と釘を打つ。図書館を行政に認めてもらうには図書館が主体となるのがよい。 出席者 《評議員》(東北)加藤孔敬,(関東)小黒浩司,呑海沙織,(東海)田中敦司,(近畿)赤瀬美穂, 川崎千加,日置将之,村上泰子,脇坂さおり,(中国)田井郁久雄,永井悦重,(四国)松村信子, (九州)永利和則,山口真也 出席14人 委任状提出10人 計24人 [評議員定数25人,成立要件13人以上] 《理事長》川崎良孝 《事務局長》前田章夫 《理事》赤澤久弥,狩野ゆき,岸本岳文,木下みゆき,寒川登,志保田務,高鍬裕樹,谷嶋正彦,前川敦子, 松井一郎,松井純子,南亮一 《監事》伊藤昭治,西村一夫 《事務局》松井宏 (文責・前田章夫)