下記により,2022年度図書館学セミナーを開催します。多くの方が参加されることを期待します。

                        記

テーマ:図書館における電子媒体資料の活用について-現状と今後の展望-
日 時:2022年11月19日(土) 10:00~17:00
会 場:Zoom(ウェビナー)によるオンライン開催(前日までに招待メールをお送りします)
参加費:会 員 1,500円
    非会員 2,500円(団体会員は非会員扱いとなります)
    学 生 500円(会員学生は「学生」となります)
     ※申込時に入会いただきますと,参加費は「会員」扱いとなります。
参加申込:2022年11月15日(火)までに,次の入力フォームでお申し込みください。
参加申込入力フォーム:https://forms.gle/DxGxv993s8ySVLZRA
  ※受領メールを確認してください。(メールが届かない場合はご連絡ください。)
  ※参加費の振込確認をもって参加受付受領とします。
   (原則返金はいたしません。)
   振込期限も11月15日(火)となりますので,早めの手続きをお願いします。
   振込明細書をもって領収書とさせていただきます。
   振込先:ゆうちょ銀行 振込用口座 00910―0―57558 口座名 日本図書館研究会
(他金融機関からの振込用口座番号 099店 当座 0057558)
「お名前,セミナー参加費,会員or非会員or学生の別」を明記してください。
その他:以下をご希望の方は,お申込みの際にお知らせください。
 ①手話通訳(日本手話・日本語対応手話)・音声読み上げ用の予稿ファイルをご希望の方
 ②出張での参加のため公式文書や請求書(銀行振込用)の必要な方
 ③参加者名簿(配布用)にお名前・ご所属の掲載を希望されない方
   (ご指示がない場合は,お申込みのとおり記載のうえ,参加者に配布します)
  ※①をご希望の方は,手配等に時間がかかりますので,できるだけ早くご連絡ください。
   また,ご要望に応えられない場合がございます。 
問い合わせ:nalsmnr2022@gmail.com (本件専用アドレス)


プログラム
受付 9:50~   
開会挨拶・趣旨説明(研究委員長 日置 将之) 10:00~10:05
司会 研究委員
講演「図書館情報資源のデジタル化の拡大と今後の動向」
   家禰 淳一(愛知大学) 10:05~11:10
報告1「オーテピア高知図書館での電子資料提供の取り組みと課題」
   上岡 真土(高知県立図書館) 11:10~12:00
    〈昼食・休憩〉12:00~13:00
報告2「生徒も先生も! 利用者の意識が変化した学校図書館のDX化」
   木下 通子(埼玉県立浦和第一女子高等学校)13:00~13:50
報告3「国立国会図書館の個人向けデジタル化資料送信サービス」
   福林 靖博(国立国会図書館) 13:50~14:40
    〈休 憩〉 14:40~15:00
討議(途中休憩含む)
  家禰 淳一,上岡 真土,木下 通子,福林 靖博 15:00~16:55
  コーディネーター:福島 幸宏(慶應義塾大学)
閉会挨拶(理事長 原田 隆史) 16:55~17:00

テーマ設定の趣旨
 出版市場における紙媒体資料の販売金額は,ピークだった1996年の2兆6,564億円に比べ,2020年には半分以下の1兆2,237億円にまで落ち込んでいる(『出版指標年報』2021)。一方,電子媒体資料(コミック・書籍・雑誌)の市場規模はコミックを中心に年々拡大し,2020年は4,821億円と推計されている。(『電子書籍ビジネス調査報告書』2021)。このような出版市場における電子媒体資料の拡大傾向は,今後もさらに進むと考えられる。
 図書館においては,大学図書館では早くから電子媒体での資料提供が行われていたが,公共図書館では一部の図書館で郷土資料のデジタル化や電子書籍の導入等が図られていたものの,その進度は緩やかなものだった。しかし,2020年から始まったコロナ禍により状況は大きく変化した。閉館時でも利用可能で物理的な接触が生じないといった電子媒体資料の特性は,感染を抑制するための社会的要請とマッチしていたことから電子書籍の導入館が大幅に増えた。さらに2022年には,公共図書館でほとんど導入例がなかった電子雑誌も複数の図書館で提供され始めている。また,学校ではオンライン授業も行われ,電子書籍の導入を含め、図書館からの利用教育や学校図書館活動もDX化が進みつつある。その他,国立国会図書館においても,電子媒体資料へのニーズがコロナ禍で高まったこと等を契機として,これまで図書館に限定していた絶版等の理由で入手が困難なデジタル化資料の送信範囲を,2022年5月から個人にまで広げている。
 このように,図書館における電子媒体資料の存在感は急激に高まっており,今後もその重要度は増して行くと考えられる。そこで今回のセミナーでは,図書館における電子媒体資料の現状を知るため,各方面から最新の取り組み等を報告していただく。また,それらの報告等を踏まえ,図書館で電子媒体資料を取り扱う際の課題や今後の展望等に関する討議を行いたい。