下記により,日本図書館研究会第65回(2023年度)研究大会を開催します。
例年どおり,1日目に個人研究発表とグループ研究発表を行い,2日目は「読書バリアフリーと図書館」をテーマにシンポジウムを行います。多くの方が参加されることを期待します。
記
日時:2024年3月9日(土)~10日(日)
会場:エル・おおさか南ホール(南館5階)→ アクセスマップ(https://www.l-osaka.or.jp/access/index.html)
大阪市中央区石町2-5-3
■Osaka Metro谷町線・京阪電鉄「天満橋駅」より西へ300m
■Osaka Metro堺筋線・京阪電鉄「北浜駅」より東へ500m
開催形式:対面のみ(配信はありません)
参加費:会員 1,800円
非会員 2,800円(団体会員は「非会員」扱いとなります)
学生 800円(会員学生は「学生」となります)
参加申込:2024年2月19日(月)までに,Peatixの「日本図書館研究会第65回研究大会」申込ページ (https://peatix.com/event/3787137/)から,お申し込みください。→ (受付終了しました。当日参加はできません)
*当日参加はお受けできません。研究発表者の方もお申し込みをお願いします。
*入金はPeatixの案内に従ってください。コンビニ/ATM払いを希望する場合は,期限の前日までしか受け付けられませんのでご注意ください。早めの手続きをお願いします。(原則返金はいたしません。)
予稿集:大会2日前にダウンロードページURLをご案内しますので,各自でダウンロード,印刷をしておいてください。冊子体が必要な方は申込時に注文をしてください。当日,会場にて有償(参加費外 予価1,000円程度)でお渡しします。
大会に関する問い合わせアドレス:nalkenkyutaikai@gmail.com(本件専用)
共催:エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)
その他:
●感染状況により,オンライン開催に変更することもあります。
●以下のことについてご希望の場合は,お申込みの際にお知らせください。
①手話通訳(日本手話・日本語対応手話)・音声読み上げ用の予稿ファイルをご希望の方
②出張での参加のため公式文書や請求書の必要な方
③参加者名簿(配布用)にお名前・ご所属の掲載を希望されない方(ご指示がない場合は,お申込みのとおり記載のうえ,参加者に配布します)
●①をご希望の方は,手配等に時間がかかりますので,できるだけ早くご連絡ください。またご要望に応えられない場合がございます。
●申込時に入会いただきますと,参加費は「会員」扱いとなります。ぜひこの機会に入会をご検討ください。
●領収書はPeatix上で発行可能です。
◇第65回研究大会プログラム◇
第1日(2024年3月9日)
受付 9:30~
開会挨拶 理事長 原田 隆史 10:00~10:10
●個人研究発表(発表15分,質疑5分) 司会:研究委員
1.一般行政職員による公共図書館運営ガイドラインの要件に関する研究
嶋田 学(京都橘大学) 10:10~10:30
2.ブックリストと読書ノートを活用した効果的な子どもの読書環境醸成に関する検討:小牧市の実践研究を中心に
花里 千賀子(名古屋大学大学院) 10:30~10:50
3.「図書館五(法)則」(竹林熊彦),「コロン分類法」(大山綱憲)初訳と雑誌掲載の評価:昭和初期の館界環境を背景に
山田 美雪(兵庫県立大学)・園田 俊介(京都産業大学) 10:50~11:10
〈休憩〉 11:10~11:25
●グループ研究発表(発表20分,質疑10分) 司会:研究委員
1.点字・録音図書提供と著作権法の改修:点字図書館における1970年以前の実態についての具体的検討
図書館学資料保存研究グループ 立花 明彦,四方 未来,中村 恵信 11:25~11:55
2.初等中等教育における生成AIの教育利用に関する考察
「マルチメディアと図書館」研究グループ 村上 泰子,西尾 純子,川瀬 綾子,北 克一 11:55~12:25
〈昼食・休憩〉 12:25~13:30
3.決算報告から考察する,大手ジャーナル出版社の購読料上昇およびOA出版の状況
大学図書館研究グループ 坂本 拓 13:30~14:00
4.批判的思考の技法を取り入れた社会人のための情報教育と公共図書館の貢献に関する一考察
図書館サービス研究グループ 小田 七実,家禰 淳一 14:00~14:30
5.戦後公共図書館建築の歴史5:長岡市立互尊文庫改築計画について(1)
オーラルヒストリー研究グループ 奥泉 和久 14:30~15:00
〈休憩〉 15:00~15:10
6.21世紀のイギリスの学校図書館の状況及び考察
比較図書館情報学研究グループ 大城 善盛,大平 睦美,瀬戸口 誠,漢那 憲治 15:10~15:40
7.日本図書館協会図書館情報学教育部会幹事会の新科目案の現行カリキュラムでの実施状況:多文化サービス・障害者サービス・高齢者サービス
図書館学教育研究グループ 髙池 宣彦,坂本 俊,岡田 大輔,高畑 悦子 15:40~16:10
〈休憩〉 16:10~16:20
●その他
図書館研究奨励賞 選考委員長 常世田 良 16:20~16:35
会務報告 事務局長 松井 純子 16:35~16:55
●交流会
会場:てっぱん食堂ラ・テッパーニャ天満橋 17:30~19:00
第2日(2024年3月10日)
シンポジウム「読書バリアフリーと図書館」
受付 9:30~
テーマ設定の趣旨(研究委員:村林 麻紀・佐藤 悠) 10:00~10:10
●発表 司会:研究委員
基調報告 日本における読書バリアフリーの現状と課題
野口 武悟(専修大学教授) 10:10~11:10
報告1 ABSC(アクセシブル・ブックス・サポートセンター)の目指すもの
落合 早苗(ABSC広報WGリーダー) 11:10~11:50
〈昼食・休憩〉 11:50~13:00
報告2 みなサーチ(国立国会図書館障害者用資料検索)をはじめとする国立国会図書館の読書バリアフリーの取り組みについて
杉田 正幸(国立国会図書館関西館図書館協力課) 13:00~13:40
報告3 点字図書館における読書バリアフリーについて
原田 敦史(堺市立健康福祉プラザ 視覚・聴覚障害者センター) 13:40~14:20
報告4 滋賀県立図書館の「読書バリアフリーサービス実施方針」と取り組み
吉田 沙矢香(滋賀県立図書館サービス課) 14:20~15:00
〈休憩〉 15:00~15:10
●討議(途中休憩を含む) 15:10~16:50
野口 武悟(コーディネーター),落合 早苗,杉田 正幸,原田 敦史,吉田 沙矢香
閉会挨拶 研究委員長 日置 将之 16:50
【シンポジウムの趣旨】
2023年7月19日,第169回芥川賞に選ばれたのは,重度障害がある市川沙央氏であった。市川氏は,筋力が低下する難病の「筋疾患先天性ミオパチー」を患い,人工呼吸器を使用している。受賞作『ハンチバック』の主人公も彼女と同じ病を患っている。彼女の心の叫びであろう次のような一節がある。
「厚みが3,4センチはある本を両手で押さえて没頭する読書は,他のどんな行為よりも背骨に負荷をかける。私は紙の本を憎んでいた。目が見えること,本が持てること,ページがめくれること,読書姿勢が保てること,書店へ自由に買いに行けること,―5つの健常性を満たすことを要求する読書文化のマチズモを憎んでいた。その特権性に気づかない「本好き」たちの無知な傲慢さを憎んでいた。」芥川賞の記者会見で市川氏は,受賞の喜びを語る一方で,「読みたい本が読めないのは権利侵害。読書バリアフリーの環境整備を進めてほしい」と切実な思いを吐露した。(『産経新聞』2023年7月31日朝刊より)
読書バリアフリーと言えば,2019年6月,「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律」(以下「読書バリアフリー法」)が成立した。また,それ以前の2010年,2018年の著作権法一部改正は,図書館における点字・録音図書等の製作環境の向上に大きく貢献している。しかし,残念ながら読書バリアフリーの認知度はまだ高いと言えない。
そこで,本シンポジウムでは図書館等における読書バリアフリーについて,研究者,出版界,国立国会図書館,点字図書館,公共図書館のそれぞれの立場からご報告いただき,その現状や課題について議論したい。
〈お願い〉
1.宿泊の斡旋はしておりません。各自お早めにご用意ください。
2.交流会に参加される方は,大会申込時にご入力ください(定員50名 先着順)。交流会会費は5,000円です。当日会場にて集金します。→【2024/2/18 7:50追記】交流会(3月9日)は満席になりました。何卒ご了承ください。
3.体調に不安がある場合は,決してご無理をなさらないでください。キャンセルのご連絡はnalkenkyutaikai@gmail.comにお願いします。
*共催者であるエル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)のご厚意により3月10日のプログラム終了後に,エル・ライブラリー見学会(事前申込制・先着順)を実施します。
定員は10人程度,所要時間は60分程度の予定です。 →【2024/1/30 23:15追記】エル・ライブラリー見学(3月10日)は満席になりました。何卒ご了承ください。